社長、OKRやるんですか?やらないんですか?

投稿日 : 2020年03月26日 更新日 : 2020年03月26日

目次

1.「OKRのホンネ」シリーズはじめます
2. おーい、これやっておいて
3. OKRなんで流行ってきたの?
4. 大量生産時代の目標管理
5. ITカクメイ後の目標管理
6. VUCA時代だからOKR
7. 実際OKR導入してる企業ってどれくらいいるの?
8. OKR導入の壁になる「○○おじさん」
9. つまりOKRは経営スタイルのお話だと思うんです


「OKRのホンネ」シリーズはじめます

みなさんこんにちは。OKRクラウド「banto」の高橋と申します。
みなさん、OKRやってますか?

私たちbantoチームは、OKRのクラウド管理ツールを提供しはじめて、2020年の3月で半年が経過したことになります。
提供しているサービス全体としては、管理ツールのみならず、OKRを組織に定着させるための伴奏型のサポートサービスも提供しており、具体的には、週次のMTGに参加して色々とアドバイスをさせていただいたり、皆さんがワクワクしながら仕事できるように一緒に仕組みを作ったりしています。

実際にOKRを運用してみると、スタートさせる労力よりも、組織に定着させることのほうが大変だったりします。
現在は主に伴奏役は私が担当しているんですが、このサービスを通じて得てきた現場ホヤホヤのOKRの知見を、いままさにOKRでお困りの方にお届けできればと思い、シリーズ化してお伝えしていこうと思います。

第一回目は、OKR始まってもないのにいきなり立ちはだかるの大きな壁、
OKRの導入検討についての問題についてお話ししていきますね。


おーい、これやっといて

 

このケース、結構多いように思います。
「ちょっとあれやっといて」の軽いノリ、とまでは言いませんが、
社長から急に振られてしまったケースですね。

伴走サービスの問い合わせでよくあるのが、
「一度うちに来てOKR教えてほしい。その上でウチの会社に合うか決めたいんです」というケースです。
このケースはだいたいが社長さんから

「OKRって知ってる?なんか良さそうだからさ、詳しそうな人呼んで聞いてみてよ」

っていうスタンスから発生していたりするんですが、経営者の方がいない場でOKRのメリットや効果をお話しても、

「では本日の件は社長に伝えますので、またこちらからご連絡します」

で終わり、二度とご連絡がないというパターンがほとんどです。
お互い二度手間三度手間になってしまいますし、そもそも合うか合わないかを判断するなんて担当者の範疇を超えていると思うんですね。
ただの情報収集という名目の方もいらっしゃるかもしれませんが。。

OKRは評価制度ではなく、経営管理手法です。
ここを捉え違いをしてしまい、人事に丸投げしてしまう方が多いように思います。
OKRは、経営の方針に大きく関わることなので、意思決定を出来るのは社長しかいませんし、意思決定を正しく行うために、情報収集も社長自身が行うべきだと思っています。

経験上、始めから社長さんや経営者が入ったケースは、物事が早く正しく進みますし、
OKR導入もスムーズに進む傾向にあります。
大きな組織になれば、社長を連れてくるのは難しいとしても、COOや人事系役員、社長室室長などの方をアサインして進めると良いと思います。

OKRなんで流行ってきたの?

最近、ありがたいことに沢山の方からサービスの問い合わせをいただくのですが、そもそもOKRって、なんで急に流行ってきたんでしょうね?
最近すごく目にするようになったと思いませんか?
きっと、Googleさんや、メルカリさんの組織マネジメントの例がメディアで多く書かれるようになってOKRという文字を目にする機会が増えていったように思えます。
IT企業がこぞって取り入れていたりもしますよね。実はちゃんと理由があるんです。
ちょっとだけOKRの生まれた背景を紐解いてみたいと思います。

大量生産時代の目標管理


目標管理って言葉が日本で浸透してきたのは、1990年代だと言われています。
遡ること1950年代、それはそれは有名なドラッカー様が「現代の経営論」の中で「これからは目標によるマネジメントが重要だよ」と説いたのがきっかけなんですね。

当時は大量生産、大量消費の時代です。
上からの命令に従い、たくさん良いものを納期通りに作った人が偉いと、評価された時代です。
組織マネジメントやモノ作りの現場においては、ウォータフォール式で、コマンドアンドコントロール(指示と管理による統制)をしっかりすることがマネジメントであると信じられていた時代でした。

ITカクメイ後の目標管理

ところが1990年代から2000年にかけて、IT革命が起こったことで情報化社会へと突入し、日々恐ろしいスピードで情報が行き交うようになりました。
テクノロジーの進化により、イノベーションが次々に生まれ、市場にも激しく変化が起きるようになり、旧来のやり方では先々の見通しが難しい時代へと変わっていきます。
外部環境の変化に対応できるよう、スピーディで柔軟な組織運営が求められるようになっていったのです。

IT革命が起きる10年ほど前の時代、コンピューターの開発においてアメリカでは激しい競争が行われていました。
OKRの生みの親と言われているのがインテル社です。
1970年代から80年代にかけて、インテル社はかつて隆盛をほこっていたメモリチップ市場で、競合してきたベンチャー企業に押されるようになりました。
また、もうひとつの事業の柱であったマイクロプロセッサの市場においても、高性能な製品を出していたモトローラ社に押されていました。

ジリ貧状態のインテル社は、復活をかけ2,000名の従業員のうち半数以上を動員し

「クラッシュ作戦」

という一大プロジェクトを掲げます。

このクラッシュ作戦は、競争のスピードが早い市場で勝つために、インテル社が取るべき戦略を絞り、そこに会社の戦力を集中させ、社内の情報をオープンにし、スピーディに展開していくという、まさにOKRの思想そのものでした。
結果、このクラッシュ作戦は見事に成功し、インテル社は市場を制すことができ、見事に復活することができました。

VUCA時代だからOKR

情報化社会はますます進み、いまや”超”情報化社会と言われています。高速な通信を実現する5Gももうすぐです。そんな現代はVUCAの時代と呼ばれています。
20年前のやり方をやっていたのでは通用しないのは当たり前の話かもしれません。

一つの目標を決めるにしても、何列にも連なった偉い人たちのハンコの欄があったり、必ずペーパーで手書きで書かなければいけなかったり。
こういうやり方一つひとつが、スピード経営を邪魔していると感じるのは当然のことですし、旧来のやり方を続けているMBOに対しても懐疑的な目線が向けられるようになるのも当たり前のことなのかもしれません。

実際OKR導入してる企業ってどれくらいいるの?

すみません、正確な数字はわかりませんでした。日本もアメリカもデータが無かったです。
分かり次第更新していきますが、肌感覚としては2018年から飛躍的に導入企業や相談が増えたように思います。
Googleトレンドの推移を見ても、2018年からグンと角度が上がってますね。

それでも、2018年にHREXPOに出たときは、来場者の方から

「OKR?? へ??」

ってリアクションが多く返ってきていたのですが、2019年になると、

「OKR?あーはいはい」

という反応をされる方が増えましたし、実際に導入されてる/導入検討の企業はとても増えてきていると感じています。
ここ最近では、製造業やサービス業など、IT企業以外の会社様がOKRに興味を示しており、今後ますますOKRが一般的に広がっていくことが予想されます。

OKR導入の壁になる「○○おじさん」

そんなブームの真っ只中にあるOKRも、いざ導入を進めようとすると、たくさんのおじさん達に遭遇することになります。

「うちの文化に合うかなー?」とか
「去年も評価制度変えてさぁ、また変えたら、コロコロ変えてってまた現場から言われない?」
「あー、それね、知ってるけどうちのチーム関係ないからそっちだけでやってよ」

などなど。

導入検討を進めるにあたって非常に厄介な存在になる、おじさん達の傾向と対策をまとめました。

01「うちの文化に会うの?」おじさん

こういう考えの方は、どんな会社にもいますよね。いまの会社の文化を変えたくないという会社想いの発言をしてきますが、面倒くさいし自分が変わりたくない、という裏返しかもしれません。
自分が居心地がいいから変えたくないということなのかもしれません。

真っ向からOKRのメリットや効果を訴え議論をしても、人の考えを変えるというのは容易ではありません。
このタイプがOKRが導入されて効果を生み出したら何も言わなくなる、というか自分が言っていたことも忘れてしまうので、あまり気にせずどんどん進めてしまいましょう。

02「評価とどう関係させるの?」のおじさん

OKRは、書籍やインターネット上で、「人事評価のために使ってはいけない」と書かれています。
私もこれには同意見なのですが、全く評価に使ってはいけないという意味ではありません。
実際に社員さんからしても、「評価に全く関係ないから」と言われると、「じゃあ何のためにやるの?」と疑問に思う方も出てくるでしょう。

実際OKRを導入しているGoogleなどでも、評価に全く使ってないかというとそうでもないようです。
例えば、チームOKRの達成率はチームに付与されるボーナスの査定額に影響したりするようです。
banto導入企業のベルフェイスさんでは、人事評価の基準をHPで公開されていますが、そこでミッション目標の達成度合いと360度のスコアリングで出されるバリュー評価とを掛け合わせて、その人の全体評価を算出しているようです。

いま日本でOKRを導入しているほとんどの企業では、ベルフェイスさんのような、
「ミッション目標の達成度合い + バリュー評価(またはコンピテンシー評価)」
をかけ合わせた形になっています。

重要なのは、OKRの達成率だけで評価をしないということですね。


03「業績目標とどう折り合いつけるの?」おじさん

これは、経営管理的な目線での話ですね。会社には業績目標があり、株主など経営する上で重要なステークホルダーにコミットした数値がありますね。
これは100%達成が前提で作られているので、IT業界のような成長産業であっても固めの数字が並ぶことが多くなります。だって未達成で怒られたくないですもんね。

この人たちは、100%達成原理主義の世界で生きてこられた方々なので、ある日突然

「OKRは、達成率が60%くらいで着地するくらい難しい目標で」
「目標は数字ではなく、ワクワクする言葉で」

なんていう突拍子もない考えを持った人が目の前に現れたら
「何を寝ぼけているんだ!」って言いたくもなりますよね。

ここはちゃんと説明して、すり合わせを行いましょう。

OKRでは、達成義務のある業績目標の数字は目標にならず、KRになります。

例)
従来の立て方
目標:売上1億5千万達成!!

OKRの立て方
目標(O):業界最高水準の品質基準を満たし、日本中に◯◯の価値を広げる
達成指標(KR):◯◯の価値を広め売上1億5千万達成する、◯◯調べで顧客満足度NO1を獲得する

このような形になります。

OKRらしくもっと難易度を上げたい場合は、KRの1億5千万の数字をもっと高めます。
しかしその場合、「1億5千万は必ず必達だからね」などとメンバーの方には言わないようにしましょう。それだけで目線が下がってしまい、高い目標を掲げていたとしても1億5千万を達成すれば良いと考えるようになってしまうメンバーが出てきてしまうからです。
ですので、常に進捗状況に目を配り、最低コミットすべき数値に到達するようにマネジメントを行っていきましょう。


04「またコロコロ変えるの?おじさん

新しもの好きな社長がいる会社では、割とこのおじさんに遭遇します。
社長がどこからか、真新しいものを見つけてきては会社に投入し、いまいちだな次!
といった具合に次々と新しいものが取り入れられる場合に起こります。

確かに、気持ちは分からなくもないのです。でも待ってください。
いまはVUCAの時代で、変わってなんぼの世界に生きています。
予測不能の世界を生きているので、逆に変わらないことがリスクになる時代です。

過去に失敗してきた数々の取り組みの中には、目的が少なからずあったはずなんですが、
その目的や、目的を達成した後のゴール、進め方、もしダメだった場合のプランなどが共有されていないから、「またコロコロ変えて」という不満が出てしまうようになります。

しっかりと、

・導入の目的(解決したいこと)
・目指すべきゴール
・計画
・ダメだった場合のプラン

を伝えるようにしましょう。

つまりOKRは経営スタイルのお話だと思うんです

ここまで色々と書いてきましたが、結局決めるのは社長さんなんです。

OKRってHRの領域にあるじゃないですか。
だから人事さんがPJオーナーになっていたりするんですが、OKRは経営戦略を実行するための手法なので、やるかやらないかは経営者しか決められないと思います。

ですので、OKR導入検討を振られてしまった方は、早々に社長を巻き込むなり、
集めてきたデータや情報を提供し、言ってやりましょう。

「社長、OKRやるんですか?やらないんですか?」

OKR導入検討、お気軽にご相談ください

OKR導入検討中の方は、HPお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください
一度ヒアリングをさせていただき、OKRが貴社に向いているのか、別の解決策を探した方が良いのか、ホンネベースでお話をさせていただきます。

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