- OKRについて
ムーンショットとは?設定する3つのポイント
ムーンショットとは?考え方とその由来
ムーンショット(Moonshot)とは、達成されたら非常にインパクトがあるスケールの大きな目標を掲げ、到達したい目標から逆算し、組織全体で活動を行っていくことを指します。
言葉の由来は、1961年にアメリカのジョン・F・ケネディ大統領が、提唱した月面着陸プロジェクトアポロ計画に端を発しています。アポロ計画の発表時、ケネディ大統領はこうスピーチします。
「我が国は目標の達成に全力を傾ける。1960年代が終わる前に、月面に人類を着陸させ、無事に地球に帰還させるという目標である」
その後、未来の科学技術発展のため、果ては産業競争力の強化に繋がると確信し、巨額の投資を行いながらアポロ計画を実行していきます。
そして1969年、当初は国民も疑心暗鬼だった月面着陸という目標を現実のものとします。人類が初めて月に到達し、地球に帰還することができたのです。この壮大なストーリーが現代の経営の現場で注目を浴びてきています。
目次
ムーンショット目標の設定方法
ムーンショットが何より重要なのは、目標設定です。革新的なイノベーションや飛躍的な成長を成し遂げるために押さえておきたいムーンショット目標の設定方法を解説します。
人を魅了し、奮い立たせる目標である(Inspire)
ムーンショットの目標はまず、それを聞いた人々が、実現は無理だと思いつつも仮に現実になったらとても凄いことだ!と感じることのできる目標であることが重要です。ワクワクする未来を感じてもらうことです。
ケネディ大統領が演説で発した”Fly man to the Moon in this decade「10年以内に人類は月に到達する」”という言葉は、聞く人々の心を動かす魅力に満ちたメッセージだったと言えます。
信憑性があること(credible)
困難な目標を掲げるとしても、それが非現実的で空想のように現実離れした内容であれば、人の気持ちを揺さぶることは難しいでしょう。
時代の流れを冷静に見極め、この課題をクリアすれば実現に一気に近づくという道筋であるべきです。
創意にあふれ斬新であること(imaginative)
今まで誰も見たことがないような世界を創造できること、そしてそれが未来の社会的にとって非常に価値がある内容であることも重要です。
ムーンショットを達成するために
プロジェクトマネジメントが重要
戦略は、実行を伴わなければ無意味です。人を魅了する目標を設定できたとしても、目標に向かって全員が行動しない限り目標達成は夢のまた夢となります。
ムーンショットを成功させる上で最も重要な鍵を握るのが、プロジェクトを推進するマネジメントです。
ムーンショットは壮大であるために非常に達成が難しい目標です。誰も成し得たことのないビジョンですから、どうやって達成されるか答えを持っている人は誰もいません。
イノベーションに何度も挑戦する中で、ときにはプロジェクト自体に疑念を抱いたり、失敗が続き挫折しかけたり、様々な障壁が待ち構えています。
目に見える成果が出ていない状況が続いても、仮説検証を繰り返し、問題を一つ一つ解決しながら、やり続けていく力と、メンバーを鼓舞したり、ときには心折れかけたメンバーをフォローするマネジメントが必要になります。
また、ムーンショットを遂行する現場にはメンバーを熱狂させるライブ感も欠かせません。
チームで仕事をしていると、「行けそうだ!」「あとちょっと頑張ればできるかも!」と感じさせる雰囲気が個人の能力ややる気をさらに引き立たせる後押しとなります。
ムーンショットとOKR
ここまで見ていくと、ムーンショット目標はOKRの一部として捉えることもできます。
OKRは、分かりやすく言うと、ムーンショット目標を達成するためのプロセスをマネジメントしていく手法です。
OKRによってエンゲージメントや生産性向上などの効果がもたらされるとしても、あくまで目的はムーンショットの達成を通した事業の成長にあります。
ムーンショット目標に取り組むために、OKRを導入してみてはいかがでしょうか?
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