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OKRで必要なマネジメントとは?強い組織の作り方

By : 高橋 和夫

投稿日 : 2020/05/26

更新日 : 2020/08/07

皆さん、OKRしっかり活用してますか?こんにちは、bantoチームの高橋です。

日本でもよく「OKR」を耳にするようになり、その基本はご存知の方も多いと思いますが、「初めて聞いた!」という方のために、まずはこちらをご覧くださいね!
OKRを始める前に、絶対に知っておきたいOKRの基本

今、ビジネス界で注目されているOKRの発祥は、世界の大手企業Intelが生み出したもの。その後、Googleにも導入され、その評判はますます加速しました。IT企業スタートアップの聖地「シリコンバレー」では、もはやトレンドと言っても過言ではありません。

ぜひ、皆さんの企業にも持ち帰って、シリコンバレー並みの成功を実現させてみませんか?
OKRを活かすも殺すも、マネジメントが大事。
シリコンバレー並みにマネジメント力を底上げさせるには、何が必要かをじっくりお伝えします。

ポイントを押さえて、経営力の底上げに役立ててくださいね!

目次


OKRの原点は、時代の先駆けシリコンバレー

まずはOKR誕生までの歴史を見ていきたいのですが、生み出したのは世界的にも有名なIntelのアンディー・グローブでした。

1979年に存亡の危機を迎えたIntelは当時、全従業員の半分にあたるおよそ1000人もの従業員を動員して「オペレーション・クラッシュ(破壊作戦)」と呼ばれる事業戦略を打ち出しました。数多くの従業員たちに情報をスピーディに伝達し、深く浸透させ、その実現に向けて従業員が主体的かつ迅速に動ける仕組み、それがOKRの原点です。

Intelが社運を賭けて行ったこの試みは見事成功。その後、当時Intelに在籍していた投資家 ジョン・ドーアがGoogleに持ち込み、40名規模のGoogleが大企業へと進化を遂げたことで、現在も歴史に刻まれています。

そんな経緯もあり、アメリカはOKRの先駆けとして世界中から注目されていますが、その中でも最も多く導入されているエリアがあります。きっとタイトルでお察しの方も多いはず・・・、そう、シリコンバレーです。

シリコンバレーは、米国カリフォルニア州サンフランシスコ市の南に位置しており、IT企業などのスタートアップが集結しているエリアです。

実際にOKRを実践している企業がどのくらい存在するのか、具体的な数値は明らかになっていないのですが、日本でもメルカリを筆頭に成果が認められ、導入するスタートアップ企業が年々増えてきています。

マネジメントとは

そのOKRの起源は、「マネジメントの父」ピーター・F・ドラッカーの提唱した”MBO”だと言われています。1960年代、ヒューレット・パッカードを始めとするMBOを取り入れた企業の多くが生産性を大幅に向上。MBOの手法をお手本にしたアンディー・グローブは、後にOKRと呼ばれるその手法を「iMBO」(Intel流MBO)と名付けました。

MBOは「Managemnt By Objectives」の略で、日本では「目標管理」「目標による管理」と訳されることが多いようです。

「Objectives(目標)」の重要性については、OKRに興味をお持ちの方ならすでにご存知のはず。
「Management(マネジメント)」も、タイムマネジメントやリスクマネジメント、セルフマネジメントなどのように、日本語としても定着していますよね。

英語の「Management」は一般的に「経営」「管理」などの意味を持っており、動詞のManageには「困難な状況や問題をどうにか解決する、やり遂げる」という意味があります。

またドラッカーは、マネジメントを「組織に成果をあげさせるための道具、機能、機関」と定義しており、その役割として

 ① 組織のミッションを達成する
 ② メンバーの強みを生かす
 ③ 社会問題の解決に貢献する

の三つを提示しました。

「結果」を重視しながらも「人」をとことん尊重するドラッカーの考え方は、OKRにも受け継がれています。

OKRの4つの原則を活かすために必要なマネジメントとは

一般的に、OKRを組織の中で機能させ効果を十二分に発揮させるためには、運用上の4つの原則を注意すべきであると言われています。OKRが上手く行っていない組織は、この4つの原則の中のいずれかで間違ったマネジメントをしてしまっているケースが非常に多いように思えます。

それでは4つの原則に沿って、必要なマネジメントを確認していきましょう。

    • 1. フォーカス(Focus)

OKRでは、組織が掲げる目標の数は少なければ少ないほど良いと言われています。
驚くべき成果を上げるためには、最も重要な達成すべき目標にフォーカスし、メンバー全員がコミットすることが求められます。

目標を複数設定してしまうと、日々の業務から重要な経営判断まで、あらゆる場面で迷いが生じてしまいがちです。

例えば、優先度が低く難易度も低い業務と、優先度が高く難易度も高い業務があった場合、多くの人は先に前者を片付けてしまおうと考えがちです。しかしそれが積み重なると、「ムーンショット」と呼ばれるような高い目標へチャレンジする機会は失われ、驚くべき成果を上げることは不可能になってしまいます。

最も重要な目標にコミットするのは、ほかの重要な目標へコミットする機会を放棄すること。その判断の指標となるのがOKRです。

    • 2. アラインメント(Alignment)

アラインメントとは、整列させて向きを揃えること。組織マネジメントでは、メンバーのベクトルを合わせて連携を強化し、チームワークを強化することで各々の貢献を最適化し、組織のパフォーマンス向上につなげることを指します。

個人の成果がチームや組織の目標達成に直結するOKRでは、チーム内や他部門との連携を強化し、互いに補完し合うことを可能にするため、組織のメンバー全員の目標をオープンに共有することが推奨されます。

組織の透明性を高めることで、疑心暗鬼や足の引っ張り合いといったマイナスの動きは力を失っていき、目標達成に向けて前向きな批判や反対意見が交わされるようになります。

    • 3.トラッキング(Tracking)

OKRは目標を設定したら終わりではなく、定期的なチェックを行うことが不可欠です。進捗を毎週トラッキングしてメンバーと共有することで、継続的にフィードバックを得て責任が明確になり、その時々の状況に応じて計画を見直すチャンスが生まれます。

トラッキングの方法は、KR達成の自信度です。自信度を10段階で測り、0~2未満なら赤、3~6は黄色、7~10なら青でマークする、といったように簡略化することで、他のメンバーでも進捗が一目でわかります。赤が続いているメンバーには声をかけて相談に乗ったり、青が多い場合は目標が適切かどうか議論したりと、アラインメントと連携を促すきっかけとしても有効です。

    • 4. ストレッチ(Stretch)

Googleの創業者の一人 ラリー・ペイジはグーグルの従業員に対し、何かを10%の改良するのではなく、競合他社よりも10倍優れた製品やサービスの創出、つまり「1000%の改善」を期待したといいます。

ひどい失敗をすることがない代わりに驚異的な成功を収めることも決してないような、ささやかな目標ではなく、無謀とも思えるような高い目標を設定すること。それが驚異的な成長の原動力になるのです。

このように、OKRを活かしたマネジメントには4つの原則が隠されています。

戦略を絞りこむ「フォーカス」、組織やチーム内の連携を生み出す「アラインメント」、定量的に結果を推測する「トラッキング」、高い目標設定「ストレッチ」。これらの要素を皆さんの企業に落とし込み、マネジメントをより強化させていきましょう。

OKRの導入は日本でも確実に増えてきています。しかし、まだまだ過去の成功事例にとらわれる傾向が多いのも事実。今こそ日本企業の底力が試されているのではないでしょうか。OKRの原則を理解し会社の基盤を整えることで、経営の質、マネジメントの質を上げることができます。

OKRを補強するCFR

OKRは、個人の目標達成率がそのまま給与・賞与に直結するような評価制度ではありません。そのため、目標に向かうための動機づけを報酬面だけではなく、やりがいや、成長意欲の刺激など内発的動機を促していくマネジメントが必要になります。また、内発的な動機を高めるためには、組織への帰属意識「エンゲージメント」も重要になってくるため、心理的安全性の確保された健全なチームワークもカギを握っています。

これら、OKRを運用する上で、メンバーの動機づけを補強するのに欠かせないマネジメント手法が「継続的パフォーマンス管理」、CFRです。

    • 1. 対話(Conversation)

メンバーのOKR設定やトラッキング、振り返り、パフォーマンス向上やキャリア開発などを目的とする1on1(個人面談)。その頻度は週1回~四半期に1回と組織によって幅があるものの、継続的に対話を重ねることで上司と部下の関係性が深みを増します。

対話が日常的に行われることで、マネジャーの役割は監督から教師、コーチ、メンターといったように変化していき、その立場は監督・指示する者から伴走者へと変わります。

対話の頻度の多さが従業員エンゲージメントの高さに比例するという調査結果も報告されているほど、OKRにおいて重要な取り組みです。

    • 2. フィードバック(Feedback)

ここでいうフィードバックは、OKRの結果に対する評価や週次のKRに対する意見に留まりません。組織のあらゆるメンバーとの対話であり、自分が他のメンバーにどんな印象を与えているか気づかせてくれる機会のことです。

「このタスクは本当に今フォーカスすべきことなの?」といったネガティブなものから、「さっきのプレゼンの資料、とても見やすかったよ!」というようなポジティブなものまで、OKRの達成やキャリア開発に役立つ質問や意見をリアルタイムに交わせるようにする必要があります。

フィードバックの方法は目的や状況によって、対面で直接本人へ伝えたり、匿名で本人へ、または上司や人事へ密かに伝えられる場合もあるかもしれません。

その仕組みを用意した上で、メンバーが気軽に対話できる場を作っていくことが、部門を超えた結びつきを強めることにも繋がります。

    • 3. 承認(Recognition)

承認、特に「継続的承認」は従業員エンゲージメントを高める協力なツールといえます。
「ありがとう」と感謝し合う文化、マネジャーにとって当たり前と思いがちな小さな努力への目配り・気配り、承認の基準を明確にする事例共有の場を設けたり、組織の優先目標に沿う試みをタイミングよく認める、などなど… メンバー全員が同じ目標に向かって仕事をするOKRシステムのもとでは、承認すべきことが常に明確になっており、すべてのメンバーがその機会を得ることができます。

大きな成果や小さな一歩を仲間と共に喜び、互いに拍手を送り合える文化、それが無謀なほど高い目標を驚異的なスピードで達成する企業に共通する特徴です。

OKRの目標設定は、企業はもちろんのこと、部署やチームに属するメンバーの意欲にもリンクするフレームワークです。一方、CFRでは関わるメンバーのパフォーマンスを管理する手段として、コーチングの要素を取り入れたマネジメント手法です。

この二つの特徴を理解して上手く活用できれば、OKRの失敗を事前に防ぐ効果だけでなく、OKRの基盤を強化することも期待できます。

ここ最近では、OKRとCFRを併せたマネジメント法も、じわじわと注目されるようになってきました。
そのマネジメントサイクルを確認してみましょう。

マネジメントサイクル

CFRのみの運用でパフォーマンスが維持できないのかとも思われがちなのですが、OKRのチャレンジングな目標設定と併せてサイクルを回すことで、OKRとCFRが互いに補強し合い大きな力を発揮します。つまり、相乗効果が得られるということなのです。

❶から❹までのサイクルを繰り返しながら社内の称賛事例を積み重ねることで、マネジメントの強化につながります。

まとめ

今回は、OKRの核となるマネジメントの起源と、OKRならではの手法についてお話してきました。
OKRをマネジメントで活用することは、世界のgoogleやIntelに次ぐような、日本を代表する企業の出現可能性にも十分期待が持てます。

OKRは導入するだけでも大仕事ですが、実際に運用するなかで壁にぶつかったり、失敗してしまうケースも少なくありません。しかし、IntelやGoogleをはじめとする大企業であっても、OKR導入当初から成功を収めていたわけではありません。失敗を糧にしてさらなる成長を目指すことが、シリコンバレー並みの成功を実現する第一歩です。

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